グローバル化、IT社会における情報の有用性とは 今月のC-Class|人材紹介サイトC-Class

【プロフィール】

真柄 秀明

54年北海道生まれ。77年、明治大学卒業後、東京商工リサーチに入社。調査員として企業の信用調査・情報収集および営業活動に従事する。97年取締役に就任。06年代表取締役に就任。

情報とは経営の意思決定をするための重要な材料

東京商工リサーチ(TSR)では、ビジネスのさまざまなシーンで必要とされるあらゆる情報を提供しています。情報提供によって事業活動を円滑にする、社会の情報インフラを構築してきたと自負しています。
事業活動の意思決定を助け、デシジョンの材料、判断の根拠となる素材を提供しているのが、創業から117年一貫して行ってきたことです。
しかしながら、世の中の要請は急速に変化してきています。従来は企業情報というと与信のみに偏っており、マーケティング分野での情報活用では、欧米に比べ10年は遅れているといわれています。
こうしたマーケティング分野での情報活用など、時代の変化に即して、情報の活用方法にまで踏み込んだ情報を提供できるようにしていかなければなりません。

現代社会に即した情報収集とは

ビジネス社会を取り巻く環境は大きく変化しています。私どもの周りでもそれは同じことが言えます。
ひとつはビジネスのグローバル化。昔であれば東京だけ、首都圏だけといった情報でこと足りていたものが、日本全国はもとより世界中の情報を必要としています。
海外のデータを保有していなければ、企業のダイナミックな戦略についていくことができない。そこで世界最大手の信用調査企業ダンアンドブラッドストリートと提携し、世界の情報収集に対応しています。
これは、海外の情報を得るということだけでなく、日本の情報を必要とする海外の企業にも必要とされているという側面もあり、私たちの情報が世界中で役に立っていくのです。
変化のもうひとつはIT化です。IT時代になり、デジタル化、大容量化、スピード化によって、情報活用の可能性が無限に広がってきています。
これらに対応し情報分野でのアドバンテージを築いていく必要があります。
一方でIT化によって、簡単な情報であれば誰でも入手できる世の中になってきています。そこでわれわれに求められるのは情報プラスアルファの付加価値。
IT化による効率化もはかりつつも、IT時代ならではの付加価値の高い情報というものを考えていかなければなりません。

情報を組み合わせることで違うものが見えてくる

先ほどお話しましたように、ただの企業情報であれば誰もが簡単に入手できる世の中になってきています。
その中でTSRに求められているのは、情報の付加価値です。それは情報の「使われ方」を想定した、ビジネス判断の役に立つ情報の提供ということになります。
われわれの保有する膨大なデータを組み合わせることで新たな視点を作り出すことが大切です。
たとえば、全国の営業所ごとの購買情報をまとめる中で、仕入れコストの軽減やスピード化などの効率化に役立てることができます。従来Aという項目についてみていたものをAの先、さらにその先を見るようにすることで、与信情報であれば、より早く遠くでのリスク把握を可能にし、マーケティング分野であれば、網羅的に絞り込むことでより正確な仮説の立案に役立てることができるのです。
従来であれば、資本関係を中心にした企業グループの相関関係だったものが、取引のトランザクションによる企業相関データベースなど、新しい視点の情報を作り出すことが可能になっています。
ただの企業情報に過ぎなかったものを、他の情報と組み合わせることでさらに付加価値の高い情報にしていくことが可能なのです。

本当に役に立つ情報とは何なのか?

私たちの持つ情報がビジネスに役に立っていくようにするにはどうすればよいのでしょうか。
情報はただ収集するだけでは、それ以上の付加価値は生み出しません。付加価値を生み出していくためには、情報の使い方を高めることと、その使い方を意識した情報の収集をすることが大切です。
TSRの周りには、IPOやM&A、審査といった専門性の高い情報活用技術を持つパートナー企業がいます。独自のノウハウ、ロジックを活かしてTSRのデータベースを有効に活用しています。
一方、TSRでは普段の情報収集時から、使われ方を想定したり、新たな使い道を模索しながら、一歩踏み込んだ情報収集に取り組んでいます。
データベースの量と精度を高め、その使い方のノウハウを蓄積することで、本当の意味でビジネスの役に立つ情報インフラを社会に送り出していけると考えています。