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【プロフィール】

出口 治明

1948年、三重県生まれ。京都大学法学部を卒業し、72年日本生命保険相互会社入社。
日本興行銀行(出向)、生命保険協会財務企画専門委員会委員長(初代)、ロンドン事務所長、国際業務部長を経て、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師など歴任し、08年ライフネット生命保険株式会社を設立、代表取締役就任。

仕事が楽しいかどうか、それを考えるのが私の仕事

わたしたちライフネット生命保険は、「100年続く会社にしよう」と誓い合っています。100年も時間があるのですから、目指すは世界一の保険会社です。単なる規模のことではなく、お客様や市場の評価が一番高い企業を目指したい。
そのためには掲げたマニフェスト「正直に経営し、わかりやすく安くて便利な商品・サービスを提供する」を社員全員が考えて実践していくことが必要です。
上から言われるのではなく自らの意思で動くことが重要なのです。
朝起きた時に「今日はこの仕事をしたい」と思って、会社に「帰ってきてくれる」ような職場にしたいと思っています。自分の頭で考えて行動するのであれば脳が活性化されますし、行動そのものが楽しくてしょうがなくなると思います。
そうした環境を整えることが私の仕事だと思っています。

有効な組織を構成するための人材のバリアフリー化

わたしたちは戦後初の独立系保険会社として、株主の意見や従来の慣習にとらわれない会社経営を実現してきました。
同様に、組織に関しても従来の考え方に縛られない、パフォーマンス重視の組織にしています。
人材のバリアフリー化、つまり年功や経歴、学歴などによってポジションを決めるのではなく、その仕事を進めるにあたって誰がそのポジションにふさわしいかを考えて決めています。
ですから、ウチの会社には定年はないんですよ。いくつになろうが活躍できるポジションがあるのであれば仕事をしてほしいのです。
そうして、ひとりひとりの能力が有効に機能していく組織にしていきたいと考えています。

やりたい者に任せることがハイパフォーマンスを生む

わたしたちは常にマニフェストをベースに自ら考えて行動するようにしています。
そうすると、マニフェストを実現するための改善提案は、上からとやかく言わなくても一人ひとりから上がってくるんですね。
先日も、安い保険をつくるためのコスト管理プロジェクトを若手3人が提案してきました。もともと半額の保険料のために徹底したコスト管理は行っているのですが、保険の契約から維持まで全社を一貫して見た時のコスト管理が必要であるという提案です。
このプロジェクトはそのまま、その3人に任せてやってもらうことにしました。問題意識を持っている者が携わることが一番ですから、提案してきた者に任せることがハイパフォーマンスを生むのです。

一見使いにくい人材こそが、ベンチャーでは力を発揮する

日本の社会は極めて低学歴社会だと思います。これは単に出身校のことを指すのではなくて、就業に対する考え方や文化を指して言っているのですが、従来は大企業が言われたことのみをこなす人材を「使いやすい人材」として、重用してきたことに原因があると思います。これでは自ら考え、自らの意見が言える人材は育ってはこない。
ですからわたしどもの場合、就業にあたっては別に周りと同じコースを歩んでいる必要は全くないんですね。
その人独自の道を歩んでいるのであれば30歳前後で未就業の人だっていいんです。金融業界ですからこれまでの経験が問われるように思うかもしれませんが、そういった小手先の技術を重視するのではなく、自分で考える力を重視しているのですから。
そうした人材は、これまでの社会では「使いにくい人材」として敬遠されてきたかもしれませんが、ベンチャー企業にとっては自ら考える能力を持った人ほど「使いやすい人材」なのです。
実際、わたしどもではこれまで人材紹介会社などを通して採用したケースはほとんどありません。ブログやTwitterを見て「手伝いたい」と意気に感じてくれる人や、別のブログに紹介されているのを見て興味を持ってきてくれたり、いずれも自らの意思で応募してきてくれるのです。そうした意志を持った人が集まった会社だからこそ、「いい会社」でいられるのだと思います。

■出口治明ブログ
http://www.lifenet-seimei.co.jp/deguchi_watch/

■岩瀬大輔ブログ
http://totodaisuke.asablo.jp/blog/

■ライフネット生命保険Twitter
http://twitter.com/lifenetter