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今月のC-Class

隅田浩司氏
交渉人

慶応義塾大学法学部法律学科、同大学院法学研究科修士課程、博士課程修了(法学博士)。 東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を経て現在、大宮法科大学院大学講師、慶応MCC(丸の内シティキャンパス)客員ファルカティ。経済法、国際経済法を専門に、交渉学および知財戦略を研究。慶応MCCにおいて「戦略的交渉力」講座の担当講師を務める。著書に「プロフェッショナルの戦略交渉術」(日本経団連出版)。『交渉学入門』(日本経済新聞出版社、共著)

隅田浩司のマネジメントカフェテリア
  1. vol.1 交渉マネジメント@
  2. vol.2 交渉マネジメントA
  3. vol.3 交渉力

交渉は座学だけで学べるものですか?


難しい部分はありますね。
私が研修講師を務める場合も座学での講義は全体のうちのほんの少しだけで、ほかは実際に模擬ケースを作ってひたすら交渉を繰り返し、仲間や私どもからのフィードバックを経て何回も何回も繰り返していってはじめて交渉術が上達するのです。


直感で動いて交渉を巧くこなす方もいらっしゃるかと思うのですが?


直感やインスピレーションで交渉を成功させている人が多いように感じるかもしれませんが、実は彼らも準備しているのです。
正確に言うと、数多くの交渉経験からデータベースが蓄積されていて、そこから自然と引き出している。交渉を重ねていくと似たようなケースが出てきますから、そこから引用することができるのですね。
直感も大事ですが、やはりロジックがないと本当の意味での交渉上手にはなれません。逆に、ロジックだけに頼るのも危険です。
人間は、感情なしに意思決定できないという脳科学の研究もあります。従って、感情や直感と論理は表裏一体なのです。このあたりを研究しているところです。


優秀なビジネスマンに共通しているものはなんでしょうか? それは優秀な交渉人にも当てはまりますか?


最近よく感じるのですが、「自分をよく理解しているかどうか」が共通したポイントじゃないでしょうか。
自分の内面にある強みや得意な点を分かっていて、そういった個性を活かしきっている方が優秀なビジネスマンには多い。
また、100人優秀なビジネスマンがいても、それぞれ全くのタイプも異なっていて強みが違います。
人付き合いが得意であれば営業、そうじゃない方はアイデア発案・戦略立案が得意、という強みで戦っているかもしれませんし、交渉でも自分の強みやスタイルを理解し活かした上で交渉している方が「交渉に長けている」と言えます。
よく話す人、どんどん話して煽るような人が交渉上手とイメージしがちですが、口数が少ない方でも交渉上手な方は多いです。
こういう方の場合は、話す量でイニシアチブをとるのではなく、切り返しの鋭さや的確にポイントを突いた発言で場をコントロールする。
自分の強みを活かして優秀な交渉人になっているのですね。


MCC(慶応大学丸の内シティキャンパス)でビジネスマン向けにレクチャーしているそうですが、彼らは何を求めてきているのでしょうか?


交渉スキルを上げることが一番の目的ですね。
どうやったら交渉スキルがあがるかを教えるのが私の目的ですが、まず交渉の事前準備をしっかり整えることからはじめてほしいと伝えています。ここが出来ていないまま交渉に臨むケースが多すぎますので。 そして交渉を実際にやっていただいて、その後フィードバックやディスカッションをしていくと、周りの誰が見ても交渉スキルが上がっていくのが分かります。
また、交渉術を体得しようと思うなら、先入観を捨ててもらうのが大事です。 先入観をリセットできる能力があるかないかが学習能力に直結します。リセットして学ぶ覚悟を決めるのが大事です。
そして、マーケティングや戦略論みたいに0から方法論にそってやっていけば上達するという意識を持てば、確実にレベルが上がっていく実感が得られます。
交渉力は、性格や国民性で制限されるものではないのです。 是非その意識を持って「交渉」を学んでいってほしいですね。


今週のプロフェッショナルシンキングQUIZ 回答

Q:
交渉が難航し、やっと一つの条件について合意したが、まだまだたくさん交渉すべきことがある。
相手と早く合意したい時、相手にどういう声をかけるか?

@「このままだといくら時間がかかるかわかりませんね」という
A「まだ交渉すべきことが山積ですね」という
B「この合意で一歩前進ですね」という

A:
B 交渉を前に進めるためには、「交渉が進展している」と思わせることが大切である。
できるだけ肯定的なフレーミング表現を使うことが効果的だ。

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